お届け:2023年2月末頃
デザインベースはペコスブーツ。本来はアメリカ物のワークブーツになりますが、この一足を見るとアメリカンな匂いは一切なし。
切り替えの付け方や、筒に付けられたプルストラップでペコスブーツというのがうかがえますが、モダンで洗練された印象のある仕上がりです。
絞りの効いた筒周り、土踏まず。高めに設定されたヒールと足元を美しく魅せてくれる干場こだわりのディテールが見受けられます。
素材は世界最高峰のスエードタンナー、イギリスのチャールズ・F・ステッド社製のヤヌスカーフ。いわゆる“銀付きスエード”と呼ばれる素材になっており、一度触れればわかるしっとり、もっちりとした感触が特徴です。
製法は干場曰く「ハギンググッドイヤー製法」。正確に言うとボロネーゼ製法とグッドイヤーウエルト製法のかけ合わせとの事。
ボロネーゼ製法はライニングを一度袋状に縫い合わせて、底付けを行うものでソックスを履いているような、足を抱きしめられているような包まれるような優しい履き心地が特徴。
前足部はグッドイヤーウエルト製法に切り替え、中物を入れることでボロネーゼ製法の優しさにクッション性をプラス。
足入れの柔らかさも抜群のヤヌスカーフと組み合わせることで、どこへでも歩いて行けそうなコンフォートな履き心地をご体感いただけるはずです。
細身のデニムでも収まり、サイドジップを付けたことでは着脱のしやすさも考え抜かれたこちら。オールブラックの仕様はブラックデニムなどと合わせれば抜群の脚長効果を発揮してくれます。
干場着用サイズ:9

【骨太なペコスブーツに都会的な洗練を】
昨年は「WH(ダブルエイチ)」の黒のサイドゴアブーツを、テーラードジャケットや上品なナッパレザーのシングルライダースと合わせて鬼のように履いていました。そのときは、モードな雰囲気で品よく履きたい気分だったので満足していたのですが、ワードローブにハードなテイストのアイテムが増えてきて、だんだん足元が少し華奢に見えてしまうのが気になってしまい……。
最近は、同じライダースでもダブルや肩や肘を保護するプロテクターが付いた本格的なものを選ぶことが多いので、もっと男っぽい、土臭いブーツが似合うんじゃないか、と思いまして、思春期の渋カジ時代に履いていた「ペコスブーツ」を彷彿とさせる新モデルをつくっちゃいました!
それにしても人間、好きなものは、いくつになっても変わらないものですね(笑)。ただ、アイテムは一緒でも、時代に合わせて進化しているということが大事。そもそも、メンズファッションって、画期的なものは生まれにくくて、スタンダードをいかにアップデートしていくかが、継承される本質的な価値を生んでいくと思うんですよ。僕も、そういうのをつくりたいと思っているから。
このブーツはアメリカ顔のエッグトウや、ふくらはぎを覆う筒の部分をかなり細くしたのが特徴です。僕が愛用するMINEDENIMの「s.slim」の裾にすっぽり収まるように幅を計算して、さらに内側にジッパーを付けました。ほら、ブーツって本当に脱ぎ履きが大変じゃないですか。昔はそんなことですら儀式と思って楽しめましたが、いまは絶対にムリ。なるべく日常のストレスはなくしたいのです(笑)。
製法は、サイドゴアブーツと同じ「ハンギンググッドイヤー(ボロネーゼ式グッドイヤーマッケイ)」を採用しているので、パッと見はペコスですが、エレガントな雰囲気も兼ね備えています。高さ4センチのヒールは、地面に向かって垂直に落ちるのではなく、やや傾斜した「ピッチドヒール」という仕様なので、ウエスタンブーツのニュアンスも感じ取れるかもしれませんね。
かつてはブーツカットデニムを合わせたり、パンツの裾をブーツの中に突っ込んだりとテクニックに走った時期もありましたが、50歳を目前にした自分にもうそういった小細工は不要かなと。基本は、MINEDENIMの「s.slim」を基本にしたスタイルを貫こうと思っています。ただ、そうは言っても毎回同じなのも飽きそうなので、今後はいろいろ試してみる予定。とりあえず、「Dickies(ディッキーズ)」みたいなワーク由来のスラックスや、カーゴポケットが付いた軍パンにはかなり似合うような気がしています。
Written by Yoshimasa Hoshiba
品番 | WH-6903S |
カラー | ブラック |
素材 | アッパー:カーフスエード(チャールズ・F・ステッド社製ヤヌスカーフ) ソール:ラバー(Vibram社製) |
生産国 | 日本 |
Notes |
ご着用時の注意
商品が届きましたらまず、以下の点にご注意いただき、試し履きをお願いいたします。
・室内で着用する
・着用の際には、靴下やストッキングを着用する
・着用の際には、靴ベラを使用する
なお、試し履きの際には、歩いたりつま先を曲げたりせず、その場でサイズを確認していただくようにお願いいたします。
足を折り曲げたり、歩行してしまいますと、甲に皺が入り、ご返品をお受けできない場合がございますのでご注意くださいませ。
ご返送時に皺を確認した場合、ご連絡をさせていただく場合がございます。
また、箱から靴を取り出す際には、綺麗な手で中の装飾を傷つけないないよう、ご対応くださいませ。(内包装紙などの備品については、ご返品の際に必要となりますので、紛失・破損にお気を付けくださいませ)
革製品のお取り扱い上の注意
革の性質上、アルコール除菌スプレーやシートなどアルコール類の多少の付着でも、変色や革が傷む原因となりますので、ご使用の際にはくれぐれもご注意ください。