15年春夏の登場iから人気のシンプルレザースニーカーです。余計なデザイン要素を排除したアッパーが品のある佇まいです。アッパー素材にはしっとりとしたカーフレザーを使用。1枚革でデザインされた鳩目飾りが高級感を出しています。踵に光る「PDO」のロゴが全体を引き締めています。

この手のデザインのスニーカーは、さまざまなブランドから登場していますが、僕のお気に入りは「Pantofola d’Oro(パントフォラドーロ)」の一足。いまでこそ、ファッションスニーカーの先駆けとして知られているPantofola d’Oroですが、実は1886年にイタリア中部のアスコリで創業した、れっきとしたスポーツシューズブランドなんです。
ブランド名の由来は、1950年代にサッカーの名門ユベントスの伝説的プレーヤー、ジョン・チャールズがPantofola d’Oroのスパイクを履き、「これはシューズではない。スリッパだ! 金のスリッパだ!(イタリア語で、パントフォラドーロ)」と称賛したエピソードから。こういうストーリー性も、幼いころサッカー少年だった僕にとってはグッとくるんですよね(笑)。
こちらは2015年春夏シーズンに登場して以来、スタンダードモデルとして人気を呼んでいる「テンデンツァ SM51」。上質なカーフレザーを使い、かたちはシンプルそのものですが、ヒールにゴールドで箔プリントされたロゴが目を引きます。さらに、よく見ないとわかりませんが、ステッチのピッチの細かさはピカイチ。これぞ、伝統の手仕事といった雰囲気を演出しています。
それもそのはず、Pantofola d’Oroのスニーカーは、いまもすべてがイタリア製。創業当初は、レスリングを趣味としていた靴職人エミディオ・ラザリーニがレスリングシューズを製作し、その後、地元サッカーチームにスパイクを供給したのが飛躍のきっかけになったのですが、その職人魂を現在も受け継いでいるんですよ。
選び抜かれた素材使いや、熟練職人による確かな靴づくりだけではなく、クラシックなデザインに現代のテクノロジーを掛け合わせてクッション性などを向上。そういった部分も、Pantofola d’Oroの確かな信頼性につながっています。
僕は、ブラックとホワイトの両方を持っていて、洋服をオールブラックにしたときは迷わずブラックを、白Tなどを首元にのぞかせたスタイルのときは、コーディネイトをリンクさせる意味もあり、ホワイトを合わせるようにしています。後者のほうが“抜き”を意識していることが多いかもしれません。
Written by Yoshimasa Hoshiba
品番 | SM51 |
カラー | ホワイト |
素材 | アッパー:レザー 100%/ソール:ラバー 100% |
生産国 | イタリア |
Notes |
革製品のお取り扱い上の注意
革の性質上、アルコール除菌スプレーやシートなどアルコール類の多少の付着でも、変色や革が傷む原因となりますので、ご使用の際にはくれぐれもご注意ください。
※横幅は「EE」です。特徴であるシャープなシルエットをきれいに出してお履きいただくために、横幅を優先してお選びください。土踏まずとかかとをしっかりとホールドするラストなので、多少前に余裕があっても、きちんとひもを締めていただくと前にズレることはありません。